令和8年度税制改正大綱をわかりやすく解説|個人・法人への影響と実務ポイント

大阪市中央区で税制改正のご相談は税理士法人W.M

令和8年度税制改正は内容が多岐にわたり、「自分にどの改正が影響するのか分からない」という声も多く聞かれます。特に、年収の壁への対応、住宅取得、資産運用、事業承継については、早めのシミュレーションが重要です。

要点をコンパクトにまとめた資料を配布させていただいております。
こちらから資料をダウンロードできますので、必要に応じご参照ください。

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令和7年12月19日、与党より「令和8年度税制改正大綱」が公表されました。少数与党下での調整を経た今回の改正では、物価上昇や人手不足への対応、資産形成の促進、そして高所得者への課税強化など、非常に幅広い分野に改正が及んでいます。

本記事では、税理士の視点から、実務上特に影響が大きい改正点を中心に、令和8年度税制改正のポイントをわかりやすく解説します。

1.「年収178万円の壁」への対応|基礎控除等の引上げ

今回の改正で最も注目されているのが、いわゆる「年収の壁」への対応です。所得税の課税最低限が、従来の103万円から178万円まで引き上げられます。

  • 所得税の基礎控除:最大104万円(現行95万円)
  • 給与所得控除の最低保障額:74万円(現行65万円)

これにより、パート・アルバイトを中心とした就業調整の緩和が期待されます。なお、住民税の基礎控除は据え置きとなる点には注意が必要です。

2.住宅ローン減税の見直し

住宅ローン減税は令和12年入居分まで延長される一方で、内容は大きく見直されました。

  • 新築の省エネ基準適合住宅は令和10年以降対象外
  • 中古住宅は借入限度額・控除期間が拡充
  • 災害危険区域内の新築住宅は対象外

特に中古住宅の優遇拡充は、住宅取得を検討している方にとって重要なポイントとなります。

3.NISAの拡充|未成年も対象に

資産形成支援策として、NISA制度も拡充されます。つみたて投資枠の対象年齢が18歳未満まで拡大され、子どもの将来資金形成に活用できる制度となります。

非課税保有期間は無期限で、旧ジュニアNISAの課題を改善した制度設計となっています。

4.暗号資産取引への分離課税導入

暗号資産取引について、一定の条件を満たすものに限り、申告分離課税(税率約20%)が導入されます。

これまで雑所得・総合課税だった暗号資産取引が、株式等と近い扱いになる点は大きな転換点です。ただし、対象となる暗号資産や取引所の範囲は今後の法整備を注視する必要があります。

5.超高所得者への課税強化

いわゆる「1億円の壁」への対応として、ミニマム課税の対象が拡大されます。令和9年分以後は、より低い所得水準から追加課税が発生する仕組みとなります。

また、ふるさと納税についても、超高所得者には住民税特例控除額の上限(193万円)が設定されます。

6.防衛特別所得税の導入

防衛力強化の財源確保として、所得税額の1%相当を上乗せする「防衛特別所得税」が導入されます。一方で、復興特別所得税は税率を引き下げつつ、課税期間が延長されます。

7.中小企業・個人事業主への影響

青色申告特別控除については、電子申告を前提とした見直しが行われ、最大75万円控除が創設されます。今後は会計ソフトや電子帳簿保存への対応が一層重要となります。

また、マイカー通勤手当や食事支給の非課税限度額の引上げなど、実務に直結する改正も多く含まれています。

8.資産税・事業承継への影響

事業承継税制の承継計画提出期限が延長される一方、貸付用不動産の評価方法見直しや、教育資金一括贈与非課税制度の廃止など、資産税分野では注意点も増えています。

まとめ

令和8年度税制改正は、減税・増税・制度見直しが混在する内容となっており、個人・法人を問わず影響は広範囲に及びます。特に所得税・資産形成・事業承継については、早めの情報収集と対策が重要です。

具体的な影響や対応については、ぜひ税理士にご相談ください。

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